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ハッザ族の人達が教えてくれること

体重計1977年アメリカ、
「国民の皆さん、大変です。この国は戦争では負け知らずですが、病気には負けそうです。

いろいろ調べてみた結果、蔓延する心臓病・脳卒中・ガン、これらの原因になんと皆さんの大好きな肉食と砂糖まみれの食生活でした。

今日から変えていきましょう。

目指すは炭水化物を主食に、野菜・海藻・豆をおかずにしている日本食です。」

これが、アメリカが国を挙げて栄養問題に取り組んだ第一歩となるマクガバン上院議員の報告、「マクガンレポート」です。

1980年代、世界85ヶ国の国家統計を基に摂取カロリーの変化と国内総生産(GDP)の変化が一致していることがわかりました。
GDPが増えると、砂糖、脂肪、動物性タンパク質の摂取量が増え、逆にデンプンと植物性タンパク質の比率が下がるということです。
当時のアメリカはでは摂取カロリーの42%を脂肪でとり、タンパク質の7%を動物性食品でとるという状態にまでなっていました。

人類は、約1万年程前にそれまで行っていた自然の中にある食物を採取する生活で生きてきましたが、9500年前、計画的に収穫できる栽培種の麦を得ることで「農耕」が本格的に西アジアで広がり始めました。

トルコの遺跡からは小麦と共にレンズ豆とえんどう豆が発見されています。

植物性の食品は、メチオニン・トリプトファン・リジンの3つの必須アミノ酸のいずれかを不足させているので、動物性食品に比べタンパク質の給供という点では価値が低いのです。

そこで、一般的に穀物のリジン不足を補うために、メリオニンとトリプトファンは不足しているけれど、リジンをたっぷり含んでいる「豆」を摂ることで、お互いの不足をカバーして完全タンパクになっています。

穀物と豆類を食べ合わせることで、9つの必須アミノ酸を全部摂ることができます。
この穀物と豆類の組み合わせで少ない量を食べても十分なタンパク質を摂取できるようになったのは、その理想的な組み合わせを知ってからだと思われます。

実際の動物実験でも、「小麦単独」でエサを与えた場合、5週間で平均40gしか体重が増えませんが、同じ量でも「小麦2対レンズ豆1」の比率で組み合わせて与えると、130gの体重増の報告があります。

また、糖分をエネルギー化するのに必要なビタミンB1を豆類に多く含んでいる点も見逃せません。

その結果、東アジアでは、米の水田や畑の畔(あぜ)などに大豆を植えたりしているように、自然に穀物と豆が栽培されるようになりました。

肉食をしないヴェジタリアンが40%といわれるインドでも、「豆と穀物」という基本の組み合わせがあればこそです。
ラテンアメリカのキューバ・コスタリカでも、「米4対ブラックビーンズ1」の比率の組み合わせの食事は常です。

世界各地の食の体系は、穀物と豆類との理想的な食べ合わせで成り立っていた歴史があります。

狩りと採取の生活から、農耕が始まり、栽培種の種を得、農耕が完成するまで、そしてその後含めた民族の伝統的な食事には先人たちの1万年の人智が蓄積されています。

それは人間が変わらない以上、変える必要のない食べ方です。

前述の、1910年以降に起こったアメリカの急激な食事の変化は、1万年かかってつくりあげられてきた人間の食の体系が数十年で崩壊したことになります。

もしも、人類が動物性タンパク質を主体とする今日のアメリカ人のような食事をしていたなら、文明の光をみるはるか以前に滅亡していたでしょう。

地球は広いところです。

農耕が始める前の生活、1万年前からのライフスタイル、狩りと採取のみで生きる種族がタンザニアにいます。
人類が農業を始める前のシンプルな暮らしを21世紀の今、実践しているハッザ族の人達です
自然の中から、880種類以上の豊かな食材を得ています。
豆・根菜・果物、その他いろいろ。
東京都の2倍の広さに1000人のハッザ族が暮らしています。農耕と違い定住せず、獲物を求めて移動します。
だから、持ち物も弓・鍋・ポリタンク・穀物だけです。1日5時間も働けば、お腹いっぱい食べられます。
何もないけど、何よりも心配をすることがない豊かな暮らし。
物に縛られ、時間に追われる私たちにはある意味うらやましい生活です。

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