12cups

ソムリエは何故パンを食べて試飲を繰り返すか。噛む力2

0904 005表題は詳しくは「ソムリエは何故、水で口をすすがないでパンを食べて試飲をくりかえすか。」です。

唾液に含まれる消化酵素のアミラーゼは食べ物を分解し、なお積極的に味覚を感じさせる作用があります。

さらにガスチンは味覚の末端域の感受性を敏感にさせる作用があります。ガスチンのこの効能を充分知っていて味覚を高めながら、同時に唾液で洗い流すという効果をもたせています。

ソムリエのあの驚異的な利き酒の能力は「唾液」のおかげなのです。

前回、各時代ごとの咀嚼回数の違いをお伝えしましたが、食事内容を今回を見てみましょう。

卑弥呼、弥生時代の人の献立を「魏志倭人伝」などから類推すると、たとえば、長芋の煮物、胡桃、栗もち玄米のおこわ、はまぐりの潮汁、カワハギの干物。被験者の学生さんがてこずったのが噛んでいくうちに冷めてかたくなったもち玄米のおこわだそうです。この学生さんが噛んだ回数は3990回、所要時間は51分でした。ちなみに翌日彼は哀れ急性顎関節炎になってしまったそうです。

時代は変わり、徳川家康公の献立を再現しました。里芋、ごぼうの煮付け、蕪の味噌汁、納豆、麦飯、はまぐりの塩蒸し。噛んだ回数は1465回、22分。噛む回数、時間は弥生時代の半分になってしまいました。近年に至っては、江戸時代の半分以下の620回。2012年の現在再実験すればさらに少ない数字であろうことは容易に推測できますね。

最近の柔らかい食べ物のブームで、堅い食べ物は肩身の狭い感じですが、あえてもっちりやや堅めに玄米を炊き上げるため、圧力鍋の中に入れる陶器の内鍋があります。名前を「カムカム(噛む噛む)鍋」といいます。この鍋で炊いた玄米はもっちりとして実に噛みごたえがあります。

ひと噛みごとに、白米では味わえないおいしさを味わうことが出来ます。ですから、おいしさを求めて自然に噛むようになります。

「噛まないことで現代人の体は病気の巣になる」と警鐘を鳴らす先生方の会が1990年に発足された「日本咀嚼学会http://wwwsoc.nii.ac.jp/sosyaku/」です。多くの先生方が研究の成果を発表されています。

ガムを噛む効能について     大阪大学歯学部 佐橋教授
残存歯数の多い人程ボケにくい 九州大学歯学部 沖本教授
癌の予防効果            同志社大学 西岡教授
視力の回復              宮崎大学 島田教授

多くの研究がされていく中、咀嚼運動と同時に、実は血液と同じ位人間にとっては大切なものといわれる唾液の分泌物に中に多くの効能があることがわかってきました。

唾液の中には細菌に抵抗する成分、消化を助ける成分、味をよくする成分、血管や骨などの細胞を増やす成分等人体に有用な成分が沢山含まれていました。

しっかり噛むことで分泌された唾液は体の機能を高めているのです。よく噛む(30回?50回)ことを心掛ければ、多い人で一日に1升(1.8リットル)くらい出るそうです。
つまり、噛めば噛むほど唾液の持つ恩恵を授けられるのです。

昔「よだれの多い子は育つ」といわれた、元気と健康のバロメーターでした。

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